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障害年金制度

  1. 障害年金ってなんですか。
  2. どのような病名(障害)だと障害年金がもらえるのですか。
  3. 障害年金をもらうための条件はなんですか。
  4. 「障害認定日」とはなんですか。
  5. 20歳なのですが、学生で年金の保険料を払えそうにないのですが。
  6. 障害年金の種類を教えてください。
  7. 国民年金の障害年金支給額はいくらですか。
  8. 障害厚生(共済)年金の支給額はいくらですか。
  9. 障害厚生(共済)年金の3級について、もう少し詳しく教えて下さい。
  10. 年金の等級はどのように決められるのですか。
  11. 障害年金の申請をしたいのですが。
  12. 申請窓口はどこですか。
  13. 申請書類は何がいるのですか。
  14. 診断書はどうすればいいのですか。
  15. 診断書を当時の医師に書いてもらえない場合はどうしたらいいのですか。
  16. さかのぼって請求することができると聞いたのですが。
  17. 障害年金は毎月支払われるのですか。
  18. 年金受給されると、それ以後の手続きはどうなるのですか。
  19. 認定日には、軽かったのですが、その後悪くなったのですが。
  20. 障害年金の決定(却下、等級など)に納得がいかないのですが。
  21. 等級に不服なのですが、申し立て期限の60日は過ぎているのですが。
  22. 学生の年金が義務でなかった時に発病したのですが。
  23. 障害年金を受けると、仕事にはつけないのでしょうか。
  24. 働いて厚生年金に入ると、障害年金受給のことが知られないでしょうか。
  25. 一度停止された年金は、再び受給できないのでしょうか。
  26. 障害年金を受けていると、国民年金の保険料はどうなるのですか。
  27. 障害年金と老齢年金を同時にもらうことはできるのでしょうか。
  28. 障害年金を受けるにあたって、注意する点はありますか。
  29. 障害手当(一時)金を受け取るにあたって、注意する点はありますか。
  30. 障害基礎年金(国民年金)と厚生障害年金では、どちらが有利ですか。
  31. それでもやっぱり、受給できるか心配なのですが。
障害年金ってなんですか。

年金とは、毎月、納めたお金を貯めておき、高齢になった時や障害を持って生活が大変になったときなどに、お金を支給するという制度です。「障害年金」とは、その中で、病気やケガのために障害を持ったときに、その人の生活費を部分的に補うものとして支給されるものです。


どのような病名(障害)だと障害年金がもらえるのですか。

精神疾患にかかっており、生活や仕事が困難になった場合に、障害年金の対象となります。具体的には、統合失調症、そううつ病、非定型精神病、てんかん、器質性精神病(痴呆、頭部外傷など)、精神発達遅滞(知的障害)などです。神経症に関しても、その障害が重い場合には対象となります。本来なら、病名ではなく、その障害の大きさで判断されるものであるのですが、アルコール・薬物依存症は医学上では精神障害に分類されているのに、年金制度では、障害年金を受給できないとされています。ただ、病名だけにとらわれるのではなく、その障害に視点を向けることによって、他の病名の障害も併発していると考えられる時もあるので、主治医に相談してみてください。


障害年金をもらうための条件はなんですか。

発病が20歳前なら、20歳までは保険料を納める義務がないので、保険料を納めてなくても障害基礎年金がもらえますが、それ以外の場合は基本的には、どれかの年金(国民、厚生、共済)に加入していて、保険料を納めている必要があります。具体的には、
  1. 精神病と診断された日(初診日)に、なにかの年金に加入していること。ただ、初診の医師は、必ずしも精神科でなくてはならないというわけではなく精神障害との因果関係が証明されれば、内科などでもよいとされています。
  2. 保険料がきちんと納められていること。初診日の前の段階で、保険料の未納が三分の一以上あると要件を満たしません。ただ、経過処置として、平成18年(2006年)の四月一日前に初診日があれば、初診日の前々月から、一年間分だけ保険料を納めていれば、あとは未納でもよいとされています。
  3. 障害があるという診断書が必要です。その障害の状態が、年金制度に定められた精神障害の状態(1級、2級、3級)にあてはまらなくてはいけません。

これらの条件は受給要件といわれ、これを満たさなくては、年金の支給を受けることはできません。ここで、大切なことは初診日になってきます。いままでに精神科でひとつの病院にしか、かかったことのない場合は、その病気の初診日は、その病院の初診日になるのですが、精神科の場合、医師との相性が治療に大きく影響してくるため、医師との相性が合わず、何回も病院を変えている人も中にはいると思います。その場合は、初診日は現在通院している病院の初診日ではなく、初めて行った病院の初診日が、その病気の初診日となることに注意してください。つまり、一回だけしか行ったことがない病院でも、現在の状態にいたる初めの病院であれば、その日が初診日となります。そして、上の1. 2.の受給要件では、初診日が重要になってきますので、申請前に、よく確認しておかないと、要件を満たさない場合は、申請書類をもらえなくなります。また、厚生年金や共済年金の場合は保険料は給料から天引きされますので払い忘れはないと思いますが、国民年金の場合、払い忘れなどで未納期間がある場合は、2年までさかのぼって保険料を払うことができる(追納)制度があります。ただ、老齢年金では追納期間も保険料を納めていたとみなされますが、障害基礎年金の場合は、追納した場合でも未納期間として扱われます(免除申請をしていたら大丈夫です)。つまり障害基礎年金をもらうための保険料の追納はできないしくみになっています。


「障害認定日」とはなんですか。

障害認定日とは、初診日から1年6ヶ月が経過した日、もしくは病気がなおって障害が固定した日のことです。つまり、「障害の程度を評価し、障害年金支給に相当する障害の状態にあるか」を認定する日のことです。ただし精神障害の場合、病気が治ったら障害はなくなる場合が多いと考えられるため、初診日から1年6ヶ月経過した日が、障害認定日になることが多いです。年金の支給開始は、「障害認定日」の翌月分からとなります。ただ、初診日が昭和49年(1974年)7月31日以前であれば、初診日から3年経過した日が障害認定日となります。


20歳なのですが、学生で年金の保険料を払えそうにないのですが。

働いていると、会社の厚生年金などに加入できるのですが、学生やアルバイトであれば、国民年金に加入することになります。ただ、学生であれば免除申請をしておき、就職してから納入するという追納制度がありますので、まずは国民年金に加入しておき、免除申請をしておくことが必要です。免除申請をしておけば、その期間は、保険料を払っていなくても払ったとみなされるので、その期間に初診日があったとしても障害年金を受けることができます。ただ、その期間の年金額は3分の1として計算されますので、保険料は追納(過去10年分までできます)しておいた方がもらえる年金額が多くなります。


障害年金の種類を教えてください。

  1. 厚生年金:一般のサラリーマン(会社員)
  2. 共済年金:公務員(国家、地方)
  3. 国民年金:自営業、学生、フリーターなど。
この中で、初診日に加入していた年金が、受給年金となります。国民年金は、20歳以上であれば加入が義務付けられていますので、原則的には、どれかの年金に当てはまることになります。また、国民年金には1、2級、厚生(共済)年金には1〜3級の等級があり、障害の重さの程度で決められます。


国民年金の支給額はいくらですか。

国民年金の場合は、障害基礎年金だけの支給になります。平成15年度(2003年度)で、1級が年額996,300円(月額83,025円)となり、2級が年額797,000円(月額66,417円)となります。この金額は、消費者物価に応じて、年によって変動します。また、扶養する18歳未満の子供か、20歳未満の障害児がいるときには、子供の加算があり、1,2人目は年額229,300円(月額19,108円)、3人目以降は年額76,400円(月額6,367円)が加算されます。


厚生(共済)年金の支給額はいくらですか。

厚生(共済)年金の場合は、障害基礎年金に加えて厚生(共済)年金部分の加算があります。基本的には、どれだけ保険料を払ったかによって計算され、払った金額が大きいほど、もらえる金額も大きくなります。計算方法は、

平均標準報酬月額×(7.125/1000)×年金加入月数×スライド率(平成15年度は0.991)×1.25(1級のみ)+配偶者の加給年金額(1,2級のみ)

となります。年金加入月数は300月(25年)に満たない場合は、300月で計算されますので、精神障害者の場合は、ほとんどの人は300月となります。また、配偶者の加給年金は配偶者が65歳になると打ち切られます。この金額に、障害基礎年金が加算されるのですが、3級に関しては障害基礎年金の加算はありません(障害基礎年金3級がないため)。

※平均標準報酬月額 年金に加入していた期間に関して、毎年5〜7月の3ヶ月間の収入の平均が標準報酬月額となり、それを加入年すべてに対して平均化したもの(お金の価値の評価率をかける)。



障害厚生(共済)年金の3級について、もう少し詳しく教えて下さい。

障害基礎年金や配偶者の加給年金も加算はされませんので、支給額は少なくなるのですが、最低保障額として、年額597,800円は保障されています。また、3級より軽い障害の場合は、年金はもらうことはできませんが、一時金として、障害手当(一時)金が支給されます。金額は、年金額と同じように計算した2年分(最低保障額は1,206,400円)となります。


年金の等級はどのように決められるのですか。

「障害認定基準」というものが社会保険庁からでており、それによると、認定基準は「精神の障害の程度は、その原因、諸症状、治療およびその病状の経過、具体的な日常生活状況等により、総合的に認定するもの」とされており、
1級 日常生活の用を弁ずることを不能ならしめる程度のもの。
2級 日常生活が著しい制限を受けるか又は日常生活に著しい制限を加えることを必要とする程度のもの。
3級働が著しい制限を受けるか又は労働に著しい制限を加えることを必要とする程度の障害を残すもの、及び労働が制限を受けるか又は労働に制限を加えることを必要とする程度の障害を有するもの。

障害手当金 労働が制限を受けるか又は労働に制限を加えることを必要とする程度の障害を残すものに該当するもの。

を認定するとなっています。よって、申請時に提出する医師の診断書が大きな意味を持ってきます。


障害年金の申請をしたいのですが。

まずは、申請書類をもらうことから始まりますが、その前に協力してくれる人を見つけることも大切です。申請は本人でなくてもできるので、協力してくれる人がいるならば、お願いする方がいいと思います。精神障害があって、しんどい状態であり、生活、労働に困っているので、年金を申請するのですから、その状態でいろいろな手続きをすることで、余計にしんどくなってしまうかもしれません。まずは、かかっている病院のソーシャルワーカーに相談してみてください。申請には医師の診断書が必要になってきますので、かならず相談するようにした方が、スムーズに話が進んでいくはずです。ただ、ソーシャルワーカーのいない病院、診療所もあるので、その場合は保健所や市区町村の保健婦さん、作業所の職員、地域生活支援センターの職員など、実際に相談にのってくれたり、動いてくれる人の方がいいと思います。また、国民年金と厚生年金および共済年金では、申請窓口が違ってきますので、間違って違う窓口に行ってしまうと、二度手間になる可能性があります。まず、申請窓口に行って必ず聞かれることは、初診日です。初診日によって、申請窓口が違ってきたり、受給年金の種類が違ってくることがありますので、初診日は確認しておかなければいけません。また、年金手帳や証書も持っていったほうがいいです。これはきちんと保険料を払っており、受給要件を満たしているかの確認が行われるためです。ここで、受給要件が満たされていないとなると、申請書類をもらうことができなくなりますので、事前に、自分は受給要件を満たしているかどうか、協力してくれる人に相談してみることが大切となってきます。窓口で、曖昧な返答をしていると、どんどんと泥沼にはまっていく可能性があり、ただでさえしんどいのに、余計にしんどくなってしまうことも考えられます。ただ、そんな場合でも、受理してもらわなければ、受給はできませんので、「お金をもらうことは、しんどいこと。」と考えて辛抱強く対応していかなければいけません。


申請窓口はどこですか。

国民年金(障害基礎年金) 市区町村の役所の国民年金課。
障害厚生年金 もよりの社会保険事務所。
障害共済年金 各共済組合。
となります。


申請書類は何がいるのですか。

  1. 診断書(医師作成による)
  2. 病歴・就労状況等申立書
  3. 障害年金給付裁定請求書
  4. 年金手帳(基礎年金番号通知書)
  5. 戸籍謄本(子供がいない時には住民票でも可)
  6. 年金証書(ある場合)
1〜3までは、用紙を事前に申請窓口でもらってこなければなりません。また、保健福祉手帳があるならば持参しないといけませんし、必要に応じて、配偶者の年金手帳、配偶者の課税、非課税証明書、源泉徴収票、年金支払機関の通帳、(現在の病院と初診時の病院が違う時は)受診状況等証明書(初診時証明)なども必要になる時があります。ただ、申請書類をもらいに行ったときに、提出しなければならない必要書類のリストがもらえるはずですので、そのリストにそって、必要書類を集めていけばいいと思います。


診断書はどうすればいいのですか。

診断書は障害認定日(初診日から1年6ヶ月目の日)に診療を受けていた医師に頼むのが原則となります。もしも、現在と変わっているならば、当時の病院に行って、診断書を書いてもらわなければなりません。診断書は年金受給のための大切なものになってきます。事前に医師とよく話し合い、納得した上で書いてもらうようにしてください。また、内容的には、ショックを受けるような用語が使われているかもしれませんが、それは、申請上決められている専門用語で、年金受給に必要なものであると考えて、あまり気にしないようにしなければいけません。また、書いてもらった後は、年月日など間違いがないか確認して、納得できなければ確認しておくことも必要です。実際、窓口に申請に行ったときに、うまく答えることができなければ、受理してもらえない場合もあるので、注意が必要です。また、書いてもらった診断書の内容は、家族(本人)がよく知っておき、必ずコピーを取っておくようにして下さい(審査請求の時に必要になってきます)。


診断書を当時の医師に書いてもらえない場合はどうしたらいいのですか。

原則的には、障害認定日当時に診療を受けていた医師に頼まなければいけないのですが、その医師が転勤していると書いてもらえない場合がありますが、その場合は、後任の医師に当時のカルテにもとづいて書いてもらうようにしてください。また、病院自体がなくなっている場合や、カルテの保存期間(5年間)をすぎてしまっている場合などで、書いてもらえない場合も考えられますが、その場合は、請求者(本人)が申立書を提出しなければなりません。それは、現在の医師との問診を受けて、できるだけ当時の状態が正確に伝わるように書いて提出します。また、医療機関の証明はなくても、学校、家族、親族の証明で受給された例もありますので、申請窓口とよく相談して、その助言に従うようにしてください。


さかのぼって請求することができると聞いたのですが。

例えば、年金が請求できるということを知らなくて、申請をしていなかった場合には、支給されなかった年金を、5年前までさかのぼって請求できる制度があります。障害認定日から一年またはそれ以上経ってから請求をおこなうことを「そ及請求」といいます。この請求を行う時には、障害認定日と現在の症状を書いた診断書が2枚必要になります。


障害年金は毎月支払われるのですか。

障害年金の支払いは、2ヶ月に一度、偶数月の15日に支払われます(金融機関などが休日の場合はその前の営業日)。ただし初回分やそ及請求の場合などは奇数月に支払われることもあります。


年金受給されると、それ以後の手続きはどうなるのですか。

年に一回、「現況届け」を出す必要があります。これは、今後も引き続き年金を受ける状況にあるかどうかを確かめるものですので、きちんと出さないと、年金を差し止められてしまうこともありますので注意してください。提出の時期になると、本人に書類が送られてきますので、記入し送り返すようになります。時期は無拠出年金の人(初診が20歳前か昭和36年前の人)は、毎年7月で、拠出年金の人(保険料を払っていた人)は、その人の誕生月になります。また、障害の程度に応じて、障害の程度の変化を確認するため(有期認定)に1〜5年ごとに診断書を提出する場合があります(精神障害の場合は、ほとんどが有期認定)。この診断書の内容次第で、年金の等級が下がってしまうこともありますので、診断書を書いてもらう時に、主治医とよく相談してください。


認定日には、軽かったのですが、その後悪くなったのですが。

発病後、何年か経った後(障害認定日から1年以上)に、状態が悪くなったり、障害が重くなったりした場合は、「事後重症」ということで、あらためて障害認定を請求(事後重症請求)することができます。その場合は、申請した翌日から支給されることになります。ただし、受給要件は、あくまで初診日になるので注意してください。


障害年金の決定(却下、等級など)に納得がいかないのですが。

障害年金の決定(裁定)に納得がいかない場合は、不服申し立ての制度があります。審査請求といって審査のやり直しをしてもらう制度です。通知を受け取った翌日から60日以内に行うことが必要となりますが、それぞれの都道府県庁の社会保険審査官に連絡を取って、審査請求に必要な書類を送ってもらう必要があり、手続きのときに、主治医の意見書や陳述書が必要となりますので、家族、関係者とよく話し合う必要があります。ただ、なかなか決定の変更は難しいと言われています。しかし、これで却下された場合でも、厚生労働省の社会保険審査会に再審査請求をすることもできます。これも、県の却下通知の翌日から60日となっていますが、協力者(請求代理人)が医師と協力して、よく準備した上で審理に臨む必要があります。請求自体に費用はいらないのですが、東京までの交通費、必要書類のための費用は必要となってきます。また、不服申し立てをする場合に必要な審査請求書を書くときに、診断書と病歴・就労状況等申立書の内容が重要となってきますので、必ずコピーをとるようにしてください。


等級に不服なのですが、申し立て期限の60日は過ぎているのですが。

60日を過ぎてしまっていても、等級の変更を請求することはできます。ただし、通知を受け取ってから1年間は待たなければいけません。この場合、有期認定が1年間であれば、その時に診断書を提出することになるのですが、2〜5年の場合は、1年が過ぎた時点で、等級の変更請求(年金額改定請求書)を提出することができます。この時も重要な判断材料になるのが、診断書ですので、主治医とよく相談し診断書を書いてもらうことが必要となってきます。申請窓口は、障害基礎年金(国民年金)なら市区町村の国民年金課、厚生(共済)年金なら、最寄の社会保険事務所となります。また、この申請結果がだめであったら、その通知を受け取った翌日から60日以内に不服申し立て(審査請求)をすることができます。


学生の年金が義務でなかった時に発病したのですが。

1991年4月以前の年金制度では、学生は国民年金に入ることが義務化されてなかったため、年金未加入で学生時代に発病したり、障害を持った人達がいます。残念ながら現在の制度では、この人達に障害年金は支給されないことになっています(発病時に年金に入っていなければならないため)。ただ、そのような人達が会を作り、学生無年金障害者の障害年金支給を求める審査請求を各地で行っています。「無年金障害者放置は違憲」という裁判所の判断も出ているのですが、国が控訴しているために確定はされていません。
無年金者の会ホームページ:
http://www7.plala.or.jp/munenkin/
学生無年金障害者訴訟ニュースホームページ: http://park18.wakwak.com/~munenkin/


障害年金を受けると、仕事にはつけないのでしょうか。

そんなことはありません。障害年金を受けながら仕事に就くことができますし、実際にたくさんの人が年金をもらいながら仕事に就いています。年金の保険料を払っていた場合(拠出)は、所得制限もありません。ただ、無拠出(初診が20歳前か昭和36年前)の人は所得制限があり、前年の年収(所得)が3,481,000円以上(2003年度)の人は、年金の1/2が支給されなくなります。この所得制限額は、扶養人数が1人増えるごとに380,000円づつ上がっていきますが、年収が4,467,000円を超えた場合は、全額支給停止となります。ただ、それよりも仕事ができるようになったということは、障害がなくなったと判断されて、次回の診断書提出時に等級の変更や年金停止になることも考えられるので、その点は主治医とよく相談してください。だからといって、働くと年金停止になるからと、働かないということは考えものです。働くということは、お金を稼ぐという理由が一番大きいとは思いますが、それだけの理由ではありません。人それぞれ、いろいろな理由(目的)を持って働いています。働けるようになるということは、喜ばしいことであると考えてみてください。とはいうものの、実際、働くことになっても、不安定になったりしませんか。仕事が終わると朝まで寝てしまうということはありませんか。どうしても休みがちになってしまっていませんか。そのような生活面での困難さを診断書に書き込んでもらうことが大切です。


働いて厚生年金に入ると、障害年金受給のことが知られないでしょうか。

会社に就職したからといって障害年金を受けていることが、会社に知られるということはありませんので安心してください。よって障害年金を打ち切られるということもありません。打ち切られるとしたら、働けるようになって障害がなくなったという診断書の内容によってであり、それ以外で停止されることはありませんので安心してください。ただ、現実問題として障害年金を受けているということが、職場に知られてしまうかもという心配があるかとも思うのですが、障害年金を受けることは決して恥ずかしいことではありません。これは、きっと年金を受けているということよりも、「障害」という部分で、心配しているのでしょう。障害を持っているということが、引け目に感じなくてもよいような社会が、本来は望ましいのですが、まだまだ、そこまでいっていないというのが現状でしょうか。ただ、障害も自分の個性なのですから、きちんと仕事をしている以上、堂々としておればよいのです。


一度停止された年金は、再び受給できないのでしょうか。

障害年金を受けていたのですが、障害が軽くなり、一定期間仕事に就くことができ、その時に障害年金も停止になったのですが、再び病気が悪化してしまった場合など、65歳までなら支給停止を解除する(再び年金を受ける)ことができます。その際には、「支給停止事由消滅届」と診断書を窓口に提出しなければなりません。提出窓口は、障害基礎年金(国民年金)は市区町村の国民年金課、厚生(共済)年金は、もよりの社会保険事務所となります。


障害年金を受けていると、国民年金の保険料はどうなるのですか。

障害年金を受けるようになると、1、2級の人は、国民年金の保険料が免除になります(法定免除)。ただ届出は必要となりますので忘れずに届けていないと、その期間は未納になってしまいますので注意してください。また、3級の人に関しては、申請して審査を受けることで保険料が免除になります(申請免除)ので、忘れずに申請を行って下さい。ただ、免除期間に関しては、その期間分の年金額は、普通に保険料を払っていた場合の1/3になってしまいます。保険料の半額免除という制度もありますが、この場合も通常の年金額の2/3になってしまうために、経済的に余裕ができた時に、追納という制度もあります。これは10年以内であれば、さかのぼって保険料を納めることができる制度になります。もし今後、障害が軽減して、障害年金をもらわないようになった場合、老齢年金をもらえる歳(65歳)になった時に、免除期間が長いと、もらえる年金額が減ってしまいます。また、配偶者がおり、会社などで厚生(共済)年金に加入しているのであれば、3号手続きをしておくことで、国民年金の保険料が免除となります。3号に関しては、年金受給時(障害が回復し障害年金を受けなくなって老齢年金がもらえるようになったときなど)の受給額は満額もらえることになっています。

※3号いわゆるサラリーマンの妻と言われているもので、厚生(共済)年金加入者の配偶者が働いていない場合(収入が一定額以下の場合)、配偶者の扶養となることで、国民年金の保険料や健康保険料が免除される制度。もちろんサラリーマンの夫でも大丈夫です。



障害年金と老齢年金を同時にもらうことはできるのでしょうか。

できません。老齢年金をもらえる歳になったら、どちらにするか選ばなければいけません。つまり、有利な方を選んだらよいのですが、だいたいの人は、障害基礎年金の方が老齢基礎年金よりも有利になるようです(税制面など)。ただ、老齢年金に切り替えたほうが、有利になる場合もあるので、60歳を過ぎたら一度、市区町村の役所の窓口で相談してみてください。


障害年金を受けるにあたって、注意する点はありますか。

  1. 障害年金を受けている人が、労災保険から、同じ理由で障害保障給付を受けた時は、6年間、障害年金の支給が停止されます。
  2. 健康保険の傷病手当金を受給中に、同じ理由で障害厚生(共済)年金もしくは障害手当(一時)金が支給されるときは、傷病手当金は支給されなくなります。ただし、障害厚生年金額を360で割った金額が傷病手当金の日額よりも少ない時は、その差額分は支払われます(支給調整)。また、傷病手当金の支給額が、障害手当(一時)金の額に達した場合は、傷病手当金が支払われるようになります。


障害手当(一時)金を受け取るにあたって、注意する点はありますか。

障害手当(一時)金は症状固定の障害に対して支給されることになっているため、一度、障害手当金を受給してしまうとその後、障害の程度が障害「年金」に該当するほどに悪化しても、同一の障害について給付を受けることはできなくなってしまいます。これが当初から障害「年金」ですと、その後、障害の程度が悪化した場合には、たとえば3級から2級へ改定請求をすることができます。


障害基礎年金(国民年金)と厚生障害年金では、どちらが有利ですか。

基本的に、どちらの年金になるかは、初診日にどちらの年金に加入していたかで決まりますので、選ぶ余地はなく決まってしまうものなのですが、例えば、国民年金に加入している時に1日だけ病院に行ったことがあり、その後、1〜2年は病院に行ったことはなく、その後、就職して厚生年金の加入時に、再発(悪化)して、現在の状態に至っている場合など、初診日をどちらにしたらよいか迷ってしまうことがあります。本来なら、同じ病名でも社会的治癒には、3年程度かかるとみなされるため、最初の病院が初診となりますが、同じ等級であれば、厚生年金の方が支給額が多く、3級に関しても厚生障害年金にしかないために、厚生年金で申請したいと思ってしまうかもしれません。ただ、国民年金では「日常生活能力」で障害の認定が行われるのに対して、厚生年金では「労働能力」で認定されます。このため、国民年金では2級に認定されるほどの障害であっても障害厚生年金では3級にしか認定されないという話もよくあります(というか、かなりあるようです)。障害厚生年金の3級であれば、障害基礎年金は受けとることはできませんので、障害基礎年金の2級と支給額はさほど変わりません。その上、年金の級によって、障害手帳の級も決められてしまうために、障害厚生年金だと手帳まで3級になってしまう可能性があります(別申請すれば別ですが…)。この場合に限らず年金の申請では、すべてのことを細かいところまで書いてしまうと、とても複雑になってきます。例えば、自分と相性のよい医者を見つけるために、病院(診療所)を5〜6個まわったとしたら、たとえそれが1回のみであったとしても、そのすべてについて書かなくてはいけなくなってきます。複雑になればなるほど、窓口でいろいろ聞かれるようにもなってきますし、ポイントを押さえて書くということも大切なことだと思います。ただ、気をつけておかないといけないことは、診断書にも治療歴を記入する欄があるために、診断書の治療歴と申立書が違っていたら、必ず突っ込まれます(というよりも受け取ってもらえない場合が多いと思います)。まずは主治医およびその病院のソーシャルワーカーとよく相談する必要があります。

※社会的治癒薬を飲んでいたり療養所内におらず、一般社会における労働に従事しているような状態のことであり、精神の病気の場合は、この状態がだいたい3年ぐらい続いていたら、社会的治癒していたとみなされます。



それでもやっぱり、受給できるか心配なのですが。

確かに、年金が受給できるかできないかで経済的に大きく違ってきます。中には、年金の決定が心配で、調子を崩してしまう人もいます。そんな場合は、社会保険労務士に代行を頼んでもいいかもしれません。社会保険労務士は年金申請の代行業のプロですので安心して頼むことができます。また、成功報酬型もありますので、年金が受給にならなかったら費用は発生しません。特に、審査請求の場合は、判例や行政通達、資料等を調べ上げ、社会保険審査官に対して論理的に不服を証明できなければ、まず審査請求人の主張は認めてもらえない(棄却されてしまう)という現状があるために、社会保険労務士にお願いした方がいいかもしれません。





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