ハートウォーミング
 

デイケア

  1. デイケアはどのようなときに利用したらいいのですか。
  2. デイケアではどのようなことをやっているのですか。
  3. デイケアには何人ぐらい参加しているのですか。
  4. デイケアはどこでやっているのですか。
  5. 病院のデイケアと保健所のデイケアとの違いが知りたいのですが。
  6. デイケアに通所するための費用はいくらかかるのですか。
  7. デイケアは決まった時間に行き、終了までいなければいけないのですか。
  8. 昼間はアルバイトをしているので、夜はやっていないのですか。
  9. デイケアが自立や社会参加に役立つのはどうしてですか。
デイケアはどのようなときに利用したらいいのですか。

デイケアの利用目的は人さまざまです。なのですが、自分にとってどんな風に利用できるかが分かっていないと効果的な利用がなかなかできませんので、主な役割を挙げておきます。
  1. 再発、再入院を防止し、現在の生活を安定させていく。
  2. 生活のリズムをつくる(決まった時間に行って、決まった時間に帰ってくる)。
  3. 家に閉じこもるのではなく、いろんな人と接することにより集団生活に慣れたり、社会生活に必要なことを身につけていく。
  4. 集団の中で、一緒にいろいろなことを体験していくなかで、自分を見つめなおしたり、再発見をすることにより、目標を見つけていく。
  5. 集団の中で、友人を作っていったり、生活の楽しみ、ゆとりを見つけていく。
  6. 集団生活の中で、人との付き合い方や、他の人や家族との距離をうまく保っていく練習の場とする。
  7. 昼間の居場所としたり、家から外出する場所を作る。
  8. 何もやることがないと、どうしても昼間寝てしまい、昼夜逆転の生活になってしまうことを防止する。
  9. 体力を回復していく。
などが挙げられます。これ以外でも人それぞれ、いろいろな利用の仕方が考えられますし、場所によりさまざまな雰囲気や目的で行なっています。また、デイケアでは、参加者のことをメンバーと呼びます。これは、たとえ医療機関で行なっているデイケアでも、「患者」ではなく、自分の意思で参加している「メンバー」であるという意味を持っています。


デイケアではどのようなことをやっているのですか。

これも、場所によりさまざまです。ただ、ほとんどの所は、「プログラム」というものを作っており、そのプログラムは日によっていろいろなものが組み合わされています。プログラム例としては、料理、スポーツ、カラオケ、手工芸、外出レクレーション、話し合いなどがあります。


デイケアには何人ぐらい参加しているのですか。

デイケアの設置基準で、大規模なものでは50人(スタッフ数により70人まで可能)、小規模なもので30人が定員となっています。ただ、全員が毎日来るわけではなく、週に1日だけの参加者もいるので、登録人数は多少多めになっているところが多いです。


デイケアはどこでやっているのですか。

病院や診療所の医療機関、都道府県の精神保健福祉センターや保健所(保健福祉センター)で行なわれています。病院、診療所のデイケアは医療、治療であり、保健所デイケアは治療を直接的な目的としてはおらず、生活の楽しみや幅を広げていったり、友達(仲間)つくりなどが主な目的となってきます。デイケアに参加するには、主治医の処方箋が必要となります。もしその医療機関でデイケアをやっているのであれば、ほとんどの場合はその病院、診療所のデイケアを紹介されると思いますが、病院が家から遠かったり、本人の目的に合ったデイケアがある場合は、違うところのデイケアを紹介してくれます。


病院のデイケアと保健所のデイケアとの違いが知りたいのですが。

プログラムの内容的にはさほど違いがありませんので、利用側からすると違いが分かりにくいかもしれません。実際、病院のデイケアと保健所のデイケアという分け方よりも、病院のデイケアの中にもさまざまなデイケアがあるために、一度見学参加してみて内容、雰囲気を知ってから参加する方がいいと思います。ただ、主治医にデイケアを紹介されたら、自分の目で確かめるよりも、主治医の意見に従うことの方が多くなるかも知れませんが、実際に参加するのは自分ですので、やはり自分に合ったところを選んでいきたいものです。一般的なことで言うと、病院、診療所のデイケアは医療となりますので、再発、再入院の予防、急性期の利用といった機能があります。また、スタッフも医師、看護師、作業療法士、精神保健福祉士、臨床心理士など他職種でのチームを組んだ組織となりますし、医療であるということで、健康保険や
通院医療公費負担制度を使うことができます。一方、保健所のデイケアでは、医療ではなく福祉としての枠組みで行なわれていますので、回数も週5回から月1回までさまざまですし、費用も材料、交通費などの実費しか必要ありません。また、病院、診療所のデイケアは主治医がいる病院や入院していた病院のデイケアに通う人が多いので、入院時や外来診察時の顔見知りが多く参加していますが、保健所デイケアは、その地域の人が参加するために、受診している医療機関が違っている人が多い場合があります。それぞれにメリットがあり、顔見知りが多いと早くデイケアになじめたり、逆にいろいろな医療機関に受診している人から、いろいろな情報を交換することもできます。ただ、継続して参加しようと思った場合、やはり家から近いデイケアの利用をお勧めします。病院や診療所のデイケア同士の組み合わせはできませんが(通院医療公費負担制度が使えませんが)、病院と保健所のデイケアの組み合わせなら大丈夫です。


デイケアに通所するための費用はいくらかかるのですか。

保健所でのデイケアでは、費用は材料費や交通費の実費だけになります。病院、診療所のデイケアでは、健康保険が使えるために自己負担分は3割となるのですが、デイケア参加の医療費が大規模デイケアで1日6,600円、小規模デイケアで5,500円になりますので(昼食を食べると、480円加算)、3割負担であっても、月に何回も通うことを考えると、かなりの額になってしまいます。そこで、ほとんどの人は、
通院医療公費負担制度を利用しています。この制度を利用すると、自己負担は5%となり(自治体によれば自己負担無し)、1日350円程度となります。ただ、残念なことに、医療費の計算がややこしいことや、毎日デイケアに参加している人の場合に一括して清算したりする場合に、デイケア参加費だけでなく、診察もしていないのに、再診料を同時に請求している医療機関も多く存在します。自己負担がない人の場合は、まだいいのですが、自己負担がある人の場合には、これは大きな問題です。請求額に少しでも疑問を感じた時には、その医療機関の窓口で、医療費の明細を尋ねることも時には必要なことです。また、医療機関でのデイケアでは材料費や外出時の交通費の自己負担はないことになっているのですが、これもさまざまで、材料費を取るところもありますし、外出時の交通費を取るところもあります。医療機関で行なうデイケアは治療を前提としてますので、その中で行うプログラムにかかる費用は、医療費として請求しているため、別に徴収すること自体がおかしいと考えられるからです。だから、これらの費用は受付で請求されるのではなく、別個に徴収されることがほとんどです。また、生活保護の人に関しては、医療費はかからないので自己負担分はありません。病院のデイケア(一部の診療所のデイケア)では、昼食も提供していますが、これに関しては、自己負担がない人にとっては、自己負担無しで昼食を食べることができるといった利点もあります。


デイケアは毎日やっているのですか。

医療機関のデイケアの多くは、月〜金の週5日やっているところが多いです。中には土曜日、日曜日もやっているところもありますが、デイケアの目的(週単位としての生活のリズム作り)という面から考えると、土日は休みの方がいいと考えることもできます。ただ、昼食の提供をしているところであると、土日の昼食が困ってしまうという人もいるかもしれませんので、自分の利用目的に合った利用の仕方をしていけばいいと思います。ただ、デイケアに3年以上参加している人は、週に5日までしか参加できないように制度が変更されまてしまいました。一方、保健所のデイケアの場合は、行なっている頻度は場所によってさまざまです。参加回数に関しては、主治医やデイケアスタッフと相談しながら自分なりの参加の仕方を決めていけばいいと思います。


デイケアは決まった時間に行き、終了までいなければいけないのですか。

原則的にはそうです。医療機関のデイケアは、1日6時間を単位として、その時間ずっとデイケアに参加しなければ、医療費として請求できないことになっています。ただ、人によったら、6時間も参加することがしんどい人もいますし、少し遅刻したためにデイケアに参加できないというのも問題があります。医療機関側から考えても、参加人数が減ると経営的に困るので、参加時間に関しては、曖昧になっているところもあります。ただ、昼食を食べる場合は、何時までにきてくださいとか、事前に予約しておいてくださいといった決まりがあるところがほとんどです。


昼間はアルバイトをしているので、夜はやっていないのですか。

デイケアではなく、ナイトケアというものがあります。デイケアを行なっている機関のすべてで行なわれているというわけではありませんが、行なっている場合もありますので、一度、その機関で尋ねてみてください。ナイトケアの目的としては、夕方以降、みんなと一緒に食事をしたり、話をしたりして、夕刻以降の生活のリズムを安定させたり、昼間仕事をしている人であれば、その疲れを癒したり、ストレスを軽減したりする目的があります。それに何よりも、ひとり暮らしの人にとったら、1人で夕食を食べるよりも、みんなで楽しく食べた方がおいしいに決まっています。ナイトケアは、だいたい夕方4時ぐらいから始まり、夜8時ごろまでというところが多いようです。費用としては、病院、診療所のナイトケアは、1日5,480円(夕食込み)になり、健康保険や
通院医療公費負担制度も使うことができます。通院医療公費負担制度を使うと250円程度で参加することができます。デイケア参加で自己負担がない人(生活保護、通院医療公費負担制度で自己負担がない人など)は、ナイトケアでも自己負担はありません。また、デイナイトケアといった制度もあり、この場合は、1日10,960円となり、通院医療公費負担制度を使うと、550円程度の負担となります。また、地域生活支援センターや作業所でもナイトケアを行なっているところもありますが、この場合は夕食費として数百円かかります。


デイケアが自立や社会参加に役立つのはどうしてですか。

基本的に参加は自分の意思で参加しているということ。たとえ主治医や家族などから勧められたとしても、自分で参加しているということには違いはありません。行くことが本当に嫌なのであれば、行かなくてもいいと思いますし、行くことによってよけいにストレスが溜まったりするのであれば逆効果になる場合もあります(訓練として、適度なストレスが必要な場合もあります)。また、苦しみやしんどさの種類の違いはあっても、デイケアに集まってくる人達は、何かしら苦しみやしんどさを持っています。そういった人達が集う場というものは、お互いに助け合い、支えあい、アドバイスしあうことで、自分自身を取り戻したり、苦しんでいるのは自分だけではないといった孤独感からの解放や、人のことを思いやる気持ちから自分をも思いやる気持ちを思い出したりすることが、本当に大切なこととなってきます。病気になり、自信をなくしている自分に対し、周囲から認められ、評価される体験や、必要とされる体験が、自信を取り戻していくきっかけとなっていきます。そこから、人付き合いや家族関係にもいい影響を与えていくことができてきます。また、もともとデイケアは、入院していた人が退院した場合、入院時は24時間医療のもとにいたのに、退院したとたん、1〜2週間に10〜15分程度の診察だけとなってしまうことは、あまりにもギャップがありすぎて、すぐに再入院といった人も大勢いました。そこで、その中間的な役割として、昼間を医療の中で過ごすことで、地域で(入院せずに)支えていくという考えのもとに作られたものです。それから考えると、デイケアは長期にわたって利用するものではなく、いずれ卒業していかなければならないものなのですが、現在、デイケア以外に利用できる社会資源が十分でないという現状から、なかなか卒業できない人もおられます。ただ、今後社会資源の増加とともに、その機関との連携も深めながら、その地域でのそれぞれの役割を担っていく必要があります。





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