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認知療法とは
認知療法とは、どんな療法なのですか。
認知療法は、うつに効くと聞いたのですが。
認知(考え方)のゆがみとは、どんなものなのですか。
自動思考とは何のことですか。
具体的に認知の歪みはどのように修正していくのですか。
そんな簡単に考え方を変えられるとは思わないのですが。
認知療法とは、どんな療法なのですか。
ひと言で言うと、認知のゆがみ(考え方のゆがみ)を修正していく療法です。考え方を変えることによって、気持ちを楽にしていき、気持ちが楽になると、さらにゆがんだ考え方を修正していけるといったように、どんどんとよい方向に循環していくための療法です。
認知療法は、うつに効くと聞いたのですが。
認知療法は、うつ状態に効果があると言われています。認知療法の書籍でも、うつ状態に関するものは多く出ています。中には、「うつは認知療法で必ず治る」的な表現をしているものもありますが、全員が必ず治るというわけではありません。重症のうつ状態であれば、認知療法だけでは効果が出ないこともありますし、うつ状態の原因が何からくるものかによって変わってきます。ただ、必ず治ると信じて認知療法を受けることによって効果に違いが出てきます。
認知(考え方)のゆがみとは、どんなものなのですか。
白か黒かの考え
あるひとつの事を絶対視して、それが満たされないと全てがだめだと考えてしまいます。「試験には合格したがトップではなかったから、その試験は失敗だった。」など。
破局的な見方
常に破局的な見方をしてしまい、対人恐怖がある人は常に他人と付き合うことに恐怖を感じていて、そのことが、自分が人に相手にされなくなるようなことを言ったり、したりするのではないかと信じています。
過度の単純化(一般化)
たった一度の嫌な出来事から、それが何回も起こるだろうと勝手に結論づけてしまう。「一度、デートを断られたから、もう二度とだめだろう。自分は異性に嫌われるんだ。一生独身なんだ。」など。
選択的抽出
自分に否定的なことだけを取り出してしまう。会議でひとりから意見されたら、「皆んなが自分を非難している。自分の失敗を望んでいるんだ。」など。
肯定的なことを否認
自分にとってよいことを、悪い否定的なことに変えてしまいます。「成績がAだったのは、先生が甘かったからだ。」など。
独断的推論
「挨拶したのに返事がなかった。」気づかなかっただけかもしれないのにと相手の心を勝手に読んでしまったり、「電話をしたのに返事がない。きっと相手は自分のことを嫌っているんだ。もう、こっちから電話すると相手は迷惑かもしれない。」と勝手に未来を間違って予測してしまったりします。
過大評価と過小評価
自分の失敗はもう取り返しがつかないのだと自分の失敗や欠点、他人の長所の過大評価をしてしまったり、仕事を誉められたのに、そんなことは自分だけではなく誰でもあることだと自分の成功や長所、他人の失敗を過小評価してしまったりします。
感情の理由付け
自分の感情が事実を表しているとして結論をそこから導いてしまいます。「自分は不適格な気がする。だから、自分は価値がないのだ。」など。
「〜しなければならない。」という考え
この考えが自分に対してなら、それはプレッシャーになるし、他人に対してなら、そうならなかった場合に不満、怒り、憤りが生じてきます。
レッテル貼り
過度の単純化(一般化)の極端な形であり、「オリンピックに出場したけど優勝できなかった。自分は惨敗者だ。」など、自分にレッテルを貼ってしまいます。
自分の責任にする
何か失敗をして、誰かに慰められてとしても「それは慰めに過ぎない。あなたは事実を知らないのだ。自分は本当に失敗して迷惑をかけたのだ。」と世の中の全ての問題を自分の責任と考えてしまう。現実的にはそうではないと分かっているのに、そう考えてしまいます。
このような考え方を修正していくのが認知療法になります。自分の考え方がこれらの中で、どれにあてはまるかを考えて、それは認知(考え方)のゆがみであると認識することから始まります。
自動思考とは何のことですか。
認知療法ではよく使われる言葉で、ある状況で自動的に沸き起こってくる思考やイメージのことになります。その思考はその時々の認知のありかたが反映されており、それによっていろいろな感情を体験することになります。この思考は現実とのズレを持っていることが多く、この思考のズレ(歪み)を修正していくことが認知療法となります。
具体的に認知の歪みはどのように修正していくのですか。
次の三つの方法が効果的になります。
根拠を探す
(そう考える根拠はどこにあるのか)。
気持ちが動揺していた時に自分が考えていたことを少し丁寧に見返してみます。そしてそのように考えた現実的な根拠を探してみます。そのことによって少しづつ思い込みから解放されて、考えが現実的なものになってきます。
「いったい何を根拠に自分はこのように考えたのだろう。」
「それを裏づける事実にはどのようなものがあるのだろう。」
「逆の事実はないのだろうか。」
結果について考える
(だからどうなるというのだ)。
どうしても自分の考えが正しいと思えてしまう時などは、結果について考えてみます。そのことで、考えが客観的になり、現実的な対処法が見つかるようになります。
「それが本当だとして、どんなひどいことが起きるのだろうか。」
「それはどの程度重要なのだろうか。」
「違った行動をすれば、何か困ったことがあるのだろうか。」
代わりの考えを探す
(別の考え方はないものだろうか)。
硬直化した考えから抜け出し、現実的で柔軟な考え方を見つけだすようにします。
認知療法実践ノート
を利用してください。
そんな簡単に考え方を変えられるとは思わないのですが。
そう考えること自体が、考えを変えることを難しくしています。そのような悲観的な考え方をしてしまうことを変えていこうとするのが認知療法になります。確かに変わっていくことは大変なことかもしれません。ただ、ほんの少し考え方や行動を変えていくだけなのです。焦らず時間をかけてゆっくりやっていけば、必ず変わっていくものです。自分はどうしてそう思ったのだろう、それを裏付ける根拠は何だろう、逆にそれを否定する事実はないだろうか、と考えていくことにが認知療法になります。まずは、そのような否定的な考えにとらわれずに、少しだけやってみることが大切になってきます。ただ、ここで大切なことは、現実に即した考え方に変えるということで、あの人は自分を嫌っているという考えは間違いで、本当は嫌われていないんだと無理に考えたとしても、もしかすると本当に嫌っているのかもしれませんし、また自分は悲観的になっているので、考え方を変えて頑張らなくてはならないなどと極端に考えたりすると、それだけでしんどくなってしまいます。現実的な事実に基づいて考え方を変えていくということが大切です。
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